求人で老人ホームの看護師バイトなんかをよく目にしますよね。
どういう看護業務があるのか気になりませんか?
これから看護師を目指す方、老人ホームでバイトしたい方必見です!
老人ホームで働く看護師が普段どういうことをしているのか、役割はなんなのかについて説明していきます。
医療の知識がない方でもわかりやすいような内容になっているので、興味がある方はぜひ読んでみてください。
もくじ
老人ホームで働く看護師の役割
9つの役割に分けてひとつずつ説明していきますね。
健康管理
当たり前のことですが、熱や血圧などのバイタルサイン測定を行い、入居者さんの健康状態をしっかりと観察する必要があります。
主に介護を必要としている方が入居されているので、何か治療が必要な方はいらっしゃいません。
しかし、全身状態を観察して異常がないかアセスメントすることが必要です。
病院と違い常に医師やたくさんの看護師がいるわけではないので、何かあった時に相談できる人がいません。
自分一人で判断しないといけない場面も多いので、判断能力も必要ですし、責任は重たいです。
異常があれば、受診の手配をしたり、往診医へ報告したりする必要があります。
服薬管理
高齢者の方は薬を飲んでいる方がほとんどです。
薬をしっかりと飲んでいないと、持病が悪化する恐れがあるので、飲み忘れがないように看護師が薬を管理しています。
中には飲む薬と飲まない薬を自己判断で勝手に自己調節する方もいらっしゃるので注意しましょう。
経管栄養
口から食事が食べられない方は、マーゲンチューブ(鼻から胃までつながっている管)か胃瘻【いろう】(お腹に穴をあけ胃に直接栄養を入れられる管)から栄養剤を注入します。
これは、看護師か研修を受けた介護士しかできない仕事です。
老人ホームによっては、マーゲンチューブはその都度入れ替える所もあるそうです。
排便管理
高齢になると便秘に悩む人が多いです。
下剤などを飲んでいてもお通じが出なくて困っている人がいるので、グリセリン浣腸や摘便(お尻に指を入れて便を掻き出す)を行います。
便秘が続くと食事摂取量が減ったり、腸の動きが悪くなり、最悪の場合腸が詰まってしまう(イレウス)こともあるので注意が必要です。
処置
褥瘡(床ずれ)や傷がある場合は、洗浄・消毒やガーゼ交換を行います。
治癒の経過を記録して、医師へ報告し、処置の変更の相談なども行います。
血糖測定・インスリン注射
糖尿病の疾患があり、血糖測定やインスリン注射がある人に対しては看護師が対応します。
自分ですべて出来る人、見守りが必要な人、すべて看護師が行う人などそれぞれいます。
膀胱留置カテーテルの管理
自然に尿が出ない人は膀胱留置カテーテル(おしっこの管)が入っています。
膀胱留置カテーテルの入れ替えは看護師が行います。
尿の破棄は免許がなくてもすることができます。
往診医・ケアマネージャー・家族との連携
なにか異常があった場合は往診医へ報告をする必要があります。
往診ではない場合は、家族へ連絡し病院受診の準備なども行います。
ケアマネージャーとも連絡をとりあい、入居者さんに必要なサービスの相談などを行います。
何かあった際は、すぐに家族へ連絡を行います。
看取り・エンゼルケア
老人ホームによっては、看取り・エンゼルケア(死後処置)も行います。
施設によって心電図モニターがなかったり、医師が常時いないので不安も大きいですが、家族が寄り添って穏やかに看取られることが多いです。
看取りに力を入れている老人ホームでは、エンゼルケアの前に湯灌【ゆかん】(亡くなった方をお風呂に入れること)をする所もあります。
これらが大体の看護業務となります。
最後に
病院と違い看護業務だけを行うわけではなく、介護業務も合わせて行うので、おむつ交換や入浴介助・食事介助なども一緒に行います。
老人ホームは、毎食車いすに移乗し、食堂などに集まって食事をすることがほとんどなので、移乗動作がとても多いです。
介護も好き!という人でないと嫌になるかもしれません。
病棟のバタバタ、忙しすぎる状態が嫌という人は、一度働いてみてもいいと思います。
入居者さんとゆっくり関わりたい人にはおすすめだと思います。